記憶を記録に残すこと

日常を残したいと思います。

家族関係を考える

 

家族関係を考える (講談社現代新書 590)

家族関係を考える (講談社現代新書 590)

 

 

1980年に書かれた本とは思えないほど、今の世の中に起きていることがそのまま書かれているように感じる。

家族という小さな単位、その中で起きる色々な摩擦。親子関係、夫婦関係、兄弟の関係、親子だって同性、異性では関係性が違ってくる。

人という存在自体、時代が変わろうが感じること、考えることは大きく変わらないのではないか。特に日本という国は、今までの封建的な考え方に西洋の個人主義が入り、そう簡単に考え方が変わるはずもない中、ダブルバインドの中でひずみが生じるのではないか、と読みながら思っていた。

 

ハッとした言葉は縦の関係と横の関係の切断と再構築。これは私の中で宿題だなぁ。

 

「夫婦の絆は親子の絆と十字に切り結ぶものである。新しい結合は、古いものの切断を要請する。若い二人が結ばれるとき、それは当然ながら、それぞれの親子関係の絆を切り離そうとするものである。一度切り離された絆は、各人の努力によって新しい絆へとつくりかえて行かねばならない。この切断の痛みに耐え、新しい絆の再製への努力をわかち合うことこそ、愛と呼べることではないだろうか」(抜粋)