いきのびる魔法-いじめられている君へ
いきのびる魔法-いじめられている君へ- (コミックス単行本)
- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/01/23
- メディア: 大型本
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図書館で借りてきた。
薄い。絵が中心で文字が少ないのであっという間に読める。でも内容は考えてしまうことがたくさん。
「いきのびる魔法」というタイトルでは。しょっぱなから「学校はいじめられてつらい思いをしてまで行くところじゃない」、「うそをついてください」
そして、16歳になれば働ける、自由は有料だと。
ある時期、若者たちの支援をしていたけれど、ここまで割り切れたらいいだろうなぁ、と思ってしまう。現実は、働きたくても働けない、学校がつらくても卒業出来ないことがずっと追いかけてくる。うそをつくことは誰でもやっているだろう。でもそれがその人を苦しめることだってあるんだよね。
人は一人で生きているわけではないと思う。家族や親戚、周りの環境が嫌でも関わってくる。人を苦しめるのも人だけど、人を救えるのも人なんじゃないかな。
そして「うつくしいのはら」というタイトルでは、母親に字を覚えなさいと言われていた若者が兵士となり戦死する。それを見つけた女の子が死んだ若者と会話する。死んだ若者を埋葬したところから生えた空豆。女の子は何年かして空豆をおなかに宿し母親となり、戦争に巻き込まれて亡くなる。字を覚えなさいと言われながら育ったその息子は戦争へ行き、・・・・・・
なぜかインパクトが強くて残る。それこそ、若者支援でハマっていたループに近いような…。落ちてしまった穴から這い上がるのはすごくエネルギーがいること。
解決策を見いだしていくのは、最終的には本人しかいない。でも簡単なことではない。現実社会は、解決が見いだせなくて辛い思いを抱えている人がたくさん…。