医療幻想:「思い込み」が患者を殺す
衝撃的なタイトル。
ドクターが医療を内側から見て書いている。「幻想」と言っているものとは何か。これは患者では見えてこないこともあって、なかなか面白い。ドクターだって人間。
でも、こんなことを書いてしまっていいのかな?作家としての肩書きがあるから??
忘れないうちに書きたいと思ったことがある。再発した時、抗がん剤は癌が治るのではなく、寿命が延びるために使うということ。数ヶ月かもしれない、数年かもしれない。そのために日常生活のQOLの低下という犠牲を払う。この本は抗がん剤に否定的な見方をしているけれど、選ぶのは患者自身。少しでも長く生きたい人だってたくさんいるのだから。
医療に何を求めるのか。考えさせられた本だ。